最近ガス代が上がった気がする、もしかして給湯器が古いせいなのかなと不安に思っていませんか。
実家の給湯器も15年選手で、なかなかお湯にならなかったり異音がしたりと心配になることがありますよね。プロパンガスだと特に請求額にびっくりすることも多いですし、賃貸アパートだと勝手に交換できなくて悩んでいる方もいるかもしれません。
実は給湯器の寿命を超えて使い続けることは、思わぬ出費やリスクにつながることがあるのです。今回はエコジョーズへの交換費用や、実際にどのくらい安くなる可能性があるのかについても詳しく見ていきましょう。
- 古い給湯器を使い続けると年間数万円単位で損をする可能性がある理由
- 10年を超えた機器に出やすい危険なサインと代表的なエラー表示
- 2025年前後の交換費用相場と補助金を活用した節約の考え方
- 賃貸物件でも大家さんに交換を交渉するための現実的な方法
給湯器が古いとガス代が高い原因と浪費の仕組み
「壊れていないからまだ使える」と思っていても、実は目に見えないところでガスを多く消費しているケースは珍しくありません。ここでは、なぜ古い機器ほど効率が落ちやすいのか、その技術的な背景と家計への影響について解説していきます。
給湯器の寿命を超えるとガス代が上がりやすくなる理由
結論から言うと、給湯器は古くなるほど、同じ温度・同じ量のお湯を作るためにより多くのガスを必要とする傾向があります。これは使い方の問題というより、機器そのものの性能が経年で低下していくためです。
一般的にガス給湯器の設計上の標準使用期間は約10年とされています。これは多くのメーカーが取扱説明書などで示している目安です。しかし実際には、「お湯が出ているから大丈夫」と15年、場合によっては20年近く使われている家庭も少なくありません。
この「壊れるまで使う」という考え方自体は珍しくありませんが、問題なのは壊れる前から少しずつ燃費が悪化している可能性があるという点です。新品の頃と同じ感覚で使っていても、内部では無駄なガス消費が発生していることがあります。

新品時は効率よく燃焼していた給湯器も、長年の使用によって燃焼状態が安定しにくくなったり、各種センサーの精度が低下したりします。例えるなら、底にヒビの入ったバケツで水を運んでいるような状態です。燃やしたガスの一部が十分にお湯へ変換されず、排気として外へ逃げてしまうため、結果的にガス代だけが増えてしまいます。
15年経過した機器で起こりやすい熱効率低下の仕組み
では、給湯器の内部では具体的にどのような変化が起きているのでしょうか。主な要因は「熱交換器の汚れ」と「各種センサー類の経年劣化」です。

熱効率が落ちやすくなる主な原因
- スケール(水垢)の付着:水道水に含まれるミネラル分が長年の使用で熱交換器内部に蓄積し、石のように固着します。これが断熱材の役割をしてしまい、バーナーの熱が水に伝わりにくくなります。
- スス(煤)の蓄積:燃焼室や排気経路にススが溜まると、空気の流れが悪くなり燃焼効率が下がります。完全燃焼しにくくなり、同じ湯量でも余計にガスを使う原因になります。
また、お湯の温度を検知する「サーミスタ」と呼ばれるセンサーも消耗品です。これが劣化すると、実際の湯温と給湯器が認識している温度にズレが生じることがあります。その結果、「設定温度よりぬるく感じる」「温度が安定しない」といった症状が起こりやすくなり、温度設定を上げたり、シャワーを出しっぱなしにしてしまったりすることで、ガス代と水道代の両方を無意識に浪費してしまうケースも少なくありません。
最新のエコジョーズに交換するとガス代が下がりやすい理由
古い給湯器で発生しているこうしたロスに対して、現在主流になっているのが「エコジョーズ」と呼ばれる高効率給湯器です。
従来型の給湯器(特に10年以上前のモデル)は、燃焼で生まれた熱のうちおよそ80%前後をお湯に利用し、残りは高温の排気ガスとして屋外へ放出していました。一方、エコジョーズはこの排気熱を再利用し、給水をあらかじめ温める構造になっています。そのため、カタログ上の熱効率は約90〜95%程度まで向上しています。

経年劣化で効率が落ちた給湯器(実効効率が70%台になるケースもある)から、エコジョーズ(90%以上)へ交換すると、使用状況によってはガス使用量が1〜2割程度減る可能性があります。
※削減率は家族人数・使用頻度・ガス単価などによって異なります。
プロパンガス利用時の年間コスト差シミュレーション
「理屈は分かったけど、実際いくらくらい違うの?」と感じる方も多いでしょう。特に都市ガスより単価が高くなりやすいプロパンガス(LPガス)では、給湯器の効率差が家計に反映されやすい傾向があります。
以下は、4人家族で毎日お風呂を使用する家庭を想定した一例です。

| 項目 | 古い給湯器(約12年使用) | 最新エコジョーズ | 差額の目安 |
|---|---|---|---|
| 実効熱効率(想定) | 約75% | 約90〜95% | 改善 |
| 月間ガス代目安 | 約30,000円 | 約23,000〜25,000円 | 約5,000〜7,000円 |
| 年間コスト | 約360,000円 | 約280,000〜300,000円 | 年間数万円の差 |
※あくまで単価が高めの地域・使用量が多い家庭を想定した参考例です。
条件が合えば、年間で数万円単位の差が出ることもあり、交換費用が15万〜20万円程度の場合でも、数年で回収できるケースがあるのは事実です。ただし、すべての家庭で同じ結果になるわけではない点には注意が必要です。
故障や事故につながる可能性がある代表的なサイン
ガス代だけでなく、安全面でも古い給湯器は注意が必要です。リモコン表示や普段の挙動に次のような変化が見られる場合は、点検や交換を検討する目安になります。
注意したい代表的な症状・表示例
- 「888」「88」などの表示:多くのメーカーで「標準使用期間を超えたため点検を推奨する」サインとして使われています(※表示内容はメーカーにより異なります)。
- 点火不良を示すエラー表示:火がつきにくく、「ボンッ」と遅れて点火する場合は注意が必要です。
- 異常過熱・排気異常の警告:機器保護や安全のため停止することがあります。繰り返す場合は使用を控えましょう。
- 排気口周辺が黒く汚れている:不完全燃焼の可能性があり、専門点検が必要です。
「お湯が急に水になる」「今まで聞こえなかった音がする」といった症状も、寿命が近づいているサインとしてよく見られます。
給湯器が古くガス代が高いと感じた場合の対処法
ここからは、実際に交換を考える際に知っておきたい費用感や選び方、賃貸での対応方法について整理します。
給湯器の交換費用相場と近年の価格傾向

原材料費や物流費の影響で、給湯器の価格は以前より上昇傾向にあります。2024〜2025年頃の一般的な目安は次の通りです。
- 従来型給湯器: 約10万〜16万円前後
- エコジョーズ: 約12.5万〜20万円前後
エコジョーズはやや高めですが、ランニングコストを考えると長期的には選ばれることが多いのが現状です。
家族構成に合った号数の考え方
給湯器選びでは「号数」も重要です。号数は「水温+25℃のお湯を1分間に出せる量」を示します。
一般的な目安
- 16号:単身向け。同時使用が少ない場合
- 20号:2〜3人家族向け
- 24号:4人以上・同時使用が多い家庭向け
賃貸住宅で交換を相談する際の考え方
賃貸では勝手に交換できませんが、不具合がある場合は修繕として相談できます。民法上、貸主には設備を使用可能な状態で維持する義務があります。

相談時の伝え方例
「給湯器がかなり古く、温度が安定しない・ガス代が高い状況です。省エネ型に交換できる補助制度もあると聞きましたので、ご相談させてください。」
補助金制度を活用する際の注意点
国や自治体による給湯器関連の補助制度は実際に存在しますが、年度ごとに名称・金額・条件が変わります。必ず最新情報を確認してください。
まとめ:給湯器が古くガス代が高いと感じたら

給湯器が10年以上経過していてガス代が高いと感じる場合、効率低下が影響している可能性は十分あります。
- 10〜15年以上使用している場合は効率低下の可能性あり
- プロパンガスでは差が出やすい
- 異音・表示異常は点検や交換のサイン
- 賃貸でも相談・交渉の余地はある
安全性と光熱費の両面から、一度立ち止まって見直してみることが大切です。


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